加齢黄斑変性

黄斑部の病気で、視界の中心付近の見えにくさや歪みが生じます
出典:バイエル薬品
出典:バイエル薬品

目の奥の網膜(カメラでいうフィルムに当たる部分)の中心にある黄斑部に異常が生じる病気です。
加齢黄斑変性には2つのタイプがあります。

①萎縮型加齢黄斑変性
網膜の深い部位にある網膜色素上皮という層が萎縮していき、緩やかに視力が低下していくタイプの加齢黄斑変性です。現時点では有効治療方法がありません。
②滲出型加齢黄斑変性
異常な血管(脈絡膜新生血管)が発生し、網膜が障害されるタイプの加齢黄斑変性です。黄斑部に浮腫や出血が生じ、視力低下や歪みが起こります。

加齢黄斑変性の診断には「光干渉断層計(OCT)」という画像検査器機が有用です。当院では短時間かつ、患者様の眼に負担をかけることなくこの検査ができます。
滲出型加齢黄斑変性の治療として以前はレーザー治療や手術が行われてきましたが、現在では「抗血管内皮増殖因子(VEGF)製剤の硝子体注射」が主な治療法となっています。点眼麻酔をしてから、直接眼内に薬剤を注射する方法です。当院では手術室内のクリーンな環境でこの治療を受けることができます。

加齢黄斑変性の特徴として、

①治療後に一旦病気の勢いが落ち着いても、しばしば再発することがある
②治療しても大幅な視力改善が得られにくい
③適切なタイミングで治療が行われないと大幅に視力が低下する

ことが挙げられます。

出典:バイエル薬品

当院では、この②と③について患者様に詳しく説明しながら対応していきます。
比較的、治療効果が実感しにくい病気ですが、治療しないで放置してしまうと失明につながり得るため、細心の注意をもって診療にあたります。
正確な診断と、追加治療の適切なタイミングを判断することが非常に大切です。

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中心付近の視野の歪みが生じます
中心付近の視野の見えにくさが生じます
出典:バイエル薬品